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■登場人物プロフィール |
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坂崎磐音(さかざき いわね)
本作の主人公。九州・豊後関前藩の中老・坂崎正睦の長子。3年間の江戸勤番勤めののち27歳で帰藩、勘定方として出仕するところだった。江戸では幼なじみの河出慎之輔、小林琴平とともに佐々木玲圓の道場で剣術を修行し、また、修学会という学習会を主宰し、商人が台頭する新しい世の中で地方の小藩はいかにすれば生き残れるかを模索していた。しかし帰藩直後、慎之輔とその妻・舞が命を落し、磐音も琴平を斬らざるをえない事件が起こり(のちに藩の守旧派の陰謀と知れる)、許婚の奈緒を残して関前藩から離脱、江戸深川で浪人暮らしを始める。剣の腕前は師の佐々木玲圓も一目置くほどで、剣を構えた様子が「まるで春先の縁側で日向ぼっこをして居眠りをしている年寄り猫のようだ」というので居眠り剣法と呼ばれている。愛刀は備前包平(かねひら)、刀身は2尺7寸(82センチ)。人情に厚く礼節を重んじ、良すぎるほど人が良く、春風のように穏やかな青年剣士。
坂崎正睦(さかざき まさよし)
九州・豊後(ぶんご=現在の大分県)関前(せきまえ)藩の中老。磐音の父。藩主・福坂実高からの信頼は厚く、その高い財務能力を買われ、多額の借財を負う藩の財政建て直しに挑んでいる(なお、関前藩は架空の藩名)。
河出慎之輔(かわで しんのすけ)
豊後関前藩の御先手組の組頭。磐音、琴平の幼なじみであり、琴平の妹である舞を妻とする。真面目な努力家。28歳。
小林琴平(こばやし きんぺい)
豊後関前藩の納戸頭。舞の兄。磐音、慎之輔とは幼なじみ。27歳。
舞(まい) 琴平の妹で慎之輔の妻。
小林奈緒(こばやし なお)
琴平の末妹であり磐音の許嫁(いいなずけ)。心優しく麗しい女性。予期せぬ運命に翻弄される。磐音より8歳年下。
坂崎伊代(さかざき いよ)
磐音の11歳年下の妹。
金兵衛(きんべえ)
江戸・深川六間堀の、通称「金兵衛長屋」の大家でおこんの父親。夏でもどてらを着ているため、娘にさえ「どてらの金兵衛さん」と呼ばれている。口は少々悪いが生来気がよく、浪人暮らしの磐音を常に気にかけている。
おこん 金兵衛の娘。今小町といわれ、「鳶が鷹を生んだ」と評判になるほどの美人。両替商『今津屋』に女中として長らく勤めている。磐音と出会ったころはまだ21、22歳と若いが、奥向きの一切を任されるほど店では信用されている。しゃきしゃきした物言いで気っ風がいい深川娘。踊りを習っていた時分は、師匠に跡取りにならないかと誘われるほど上手かったというエピソードも。
由蔵(よしぞう)
両替商『今津屋』の仕事熱心な老分番頭。のんびりしているように見えて目配りも行き届いている。今津屋の数多い奉公人を束ねる威厳も持ち合わせている。磐音のよき理解者。
品川柳次郎(しながわ りゅうじろう)
貧乏御家人の次男坊。深川の北割下水の拝領屋敷に両親と兄の4人で暮らす。気さくで素直な性格で、母親思い。磐音とは用心棒仲間。
幾代(いくよ)
品川柳次郎の母親。貧しくとも武家の誇りを失わず、品川家を細腕で支える。
竹村武左衛門(たけむら ぶざえもん)
本人は「伊勢の津藩の家臣だった」と言う。今は深川の南割下水の半欠け長屋に住む貧乏浪人。妻・勢津(せつ)と4人の子を養わなくてはならない立場ではあるが、放っておくと稼ぎを酒に使ってしまう。全身に浪々の垢がこびりついたがさつな大酒飲みであるが、不思議と憎めないところがある。磐音とは用心棒仲間。
鉄五郎(てつごろう)
深川の鰻屋の草分け『鰻蒲焼 宮戸川』の店主。職人肌で仕事には厳しいが、人情味も持ち、意気に感じて磐音を雇う。
今津屋吉右衛門(いまづや きちえもん)
両国西広小路に大店を構える両替商『今津屋』の主人。今津屋は江戸の六百軒の両替商を束ねる両替屋行司。商才だけでなく人を見る目があり、早くから磐音の人柄を見抜いて重用する。
お艶(おえん)
吉右衛門の内儀。あまり体が丈夫ではなく、いつもは奥向きの一切をおこんに任せ、離れで好きな茶や俳句を楽しんで過ごしていることが多い。
幸吉(こうきち)
唐傘長屋に住む少年(11歳)。叩き大工・磯次の長男坊。子どもながら鰻捕りの名人で、磐音にとっては深川暮らしの指南役。
おそめ
幸吉の幼なじみで、唐傘長屋の住人。しっかり者で、幸吉は頭が上がらない。ふっくらとした頬が愛らしい娘。
おはつ
幸吉の幼なじみで、おそめの妹。
佐々木玲圓(ささき れいえん)
江戸・神田三崎町で直心影流(じきしんかげりゅう)の看板を掲げる佐々木玲圓道場の主。その剣は「炎の剣」として江戸の剣術界に名をとどろかせている。幕府ともひそかなつながりを持つ。磐音の剣の師でもあり、磐音の身をいつも案じている。
本多鐘四郎(ほんだ かねしろう) 佐々木玲圓道場の住み込みの師範。磐音の兄弟子。技量もさることながら人柄を玲圓に買われ、事実上、道場の番頭格。
速水左近(はやみ さこん)
佐々木玲圓の剣友。幕府の御側衆(おそばしゅう=将軍の身辺警護を担当)。
笹塚孫一(ささづか まごいち)
南町奉行所の年番方与力。五尺そこそこの小さな体に大きな頭、ちょこんと載せた陣笠がトレードマーク。腰に大小を差した格好はさながら串刺しにした豆腐田楽のよう。磐音とは数々の事件を通して昵懇の間柄。悪人が溜め込んだ金を押収しても公に報告せず、奉行所の乏しい探索費用の足しにするという荒技を平然と繰り返す剛の者。
木下一郎太(きのした いちろうた)
南町奉行所の定廻り(じょうまわり)同心。切れ者与力の笹塚孫一の右腕的存在で、磐音と行動を共にすることも多い。まっすぐで心優しい。
竹蔵(たけぞう)
法恩寺橋(現在の墨田区太平)のたもとでそば屋『地蔵蕎麦』を営むかたわら南町奉行所の十手を預かる通称・地蔵の親分。
福坂実高(ふくさか さねたか)
九州・豊後関前藩六万石の藩主。福坂家の十代目の当主。温厚で情に厚く、家臣のみならず領民からも慕われている。やや押しがきかない。
福坂利高(ふくさか としたか)
福坂家の分家の嫡男。藩主・実高の従弟(いとこ)。苦労知らず。
中居半蔵(なかい はんぞう)
豊後関前藩の江戸屋敷の御直目付(おじきめつけ=家老などの重役の勤務を監察する役職)。藩の守旧派の江戸の会合にも出入りする人物。当初、磐音にも敵か味方かわからなかったが……。磐音より10歳年上。
東源之丞(ひがし げんのじょう)
豊後関前藩の目付頭。磐音の関前における剣の師・中戸信継の道場の兄弟子。小林琴平捕縛の指揮を取った。
上野伊織(うえの いおり)
豊後関前藩の江戸屋敷の勘定方。磐音の江戸勤番時代の仲間で改革派。慎之輔、琴平らの悲劇の陰に藩の守旧派の動きがあったことを知り、磐音に伝える。さらに詳しいことを探ろうとするが……。
中戸信継(なかと のぶつぐ)
豊後関前藩の剣道場で神伝一刀流を教える。磐音、慎之輔、琴平らは幼いころからの門下生。
宍戸文六(ししど ぶんろく)
豊後関前藩の国家老。かつては藩の復興の礎になるか、ともいわれた人物。しかし老境に入って独善的な判断が増え、旧態依然とした藩政を続けている。
中川淳庵(なかがわ じゅんあん)
蘭医。実在の人物。オランダから手に入れた医学書『ターヘル・アナトミア(解体新書)』を、前野良沢、杉田玄白らと翻訳する。西洋医学の啓蒙に努め、これを異端視する勢力に命を狙われるが信念は曲げない。
四郎兵衛(しろべえ)
江戸の遊郭・吉原を取り仕切る会所の頭。なにくれとなく磐音に協力してくれる。
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